生命医薬情報学連合大会 併設ワークショップ
(10月16日 13:30-15:00 402号室)

「バイオマーカーとヘルスメトリックス:P5医療へのロードマップ」

  世話人: 神沼二眞(ICA)、根本直(産総研)、田中博(東京医科歯科大学)


開催趣旨
現代社会はディジタル化社会、すなわち「数値によって語らしめる」社会に移行しています。健康や医療も例外ではありません。病気の診断や薬の選択、治療効果の判定にも数値が使われます。その多くがバイオマーカーです。同じことは健康食品やサプリメント、その他あらゆる健康法についても言えますが、それらの介在法 Intervention の妥当性や効果判定に関しては、まだ数値化が進んでいません。私たちは健康を数値で表現する技法をヘルスメトリックス Healthmetrix と呼んでいます。またそこには、例えば ”サイバネティクス Cybernetics” と同じような意味で、ディジタル健康「術」の意味をも込めています。個人の健康感覚は主観にも左右されますが、科学的な立場では、バイオマーカー研究とヘルスメトリックス研究は連続しています。
 最新の生物医学の立場から言えば、病気も健康状態も遺伝学でいう表現型 Phenotype になります。バイオマーカーとヘルスメトリックス研究は究極において、遺伝型 Genotype と環境 Environment との相互作用(G x E)と、表現型との関係をしらべることになります。遺伝型や環境因子をしらべる技術は猛烈に進んでいます。しかし疾患や健康との関連を探るためには、実際のヒトを集めなければなりません。私たちはこうした視点から、生活者の参加を前提にした研究が広がることを応援したいと考えています。このことを理解してもらうことが、このワークショップの目的です。この意味で製薬と関連したバイオマーカーや健康科学の専門家だけでなく、ビジネスや一般の方々の参加も歓迎いたします。
プログラム(多少の変更がありえます)
13:30-14:00「バイオマーカーについて」
  「オミックスによる(Cancer)Biomarker探索」
    茂櫛 薫(東京医科歯科大学)
「NMRメタボロミックスの視点から」
    根本 直(産総研)
14:00-14:55「バイオマーカーからヘルスメトリクッスへ」
  「アミノ酸プロファイリングの進歩とがんリスクスクリーニング」
    吉田寛郎(味の素株式会社イノベーション研究所)
「病院における取り組み」
    正木史明(東京歯科大学市川総合病院)
「ヘルスメトリック(ディジタル健康術)の概念と実例紹介」
    田中義智(ICA)
14:55-15:00「まとめと提言」(状況によって時間は延長します)
  「基盤サイトの構築と研究会の立ち上げ」
    神沼二眞(ICA)

配布資料
会場での資料配布は行いませんが、この開催趣旨の裏づけとなる「背景資料」をワークショップの資料として、印刷してお持ち下さい。 ≫≫背景資料

生命医薬情報学連合大会では、4階のサテライトセッション、1階の企業展示ブース・ポスター会場のみへの参加は無料です。

※このサイトは、CADU Platform事業の事務局機能を担当するサイバー絆研究所 (事務局)が管理しています。