シリーズ 「薬づくりの新しいR&Dモデルを探る」
第6回「トランスレーショナルリサーチを加速する〜研究者の視点から」
日 時 |
2015年1月8日(木) 13:30-17:00 |
会 場 |
東京大学医科学研究所1号館講堂(東京都港区白金台) |
世話人 |
本シリーズの世話人 |
開催者 |
キャドゥアライアンス CADU Alliance(サイバー絆研究所) |
共催 |
CBI学会、日本オミックス医療学会、日本バイオインフォマティクス学会 |
参加費 |
¥3,000
※ 当シリーズ(第1回〜第5回のうち)3回を有料で参加の方は無料です。
※ ICA会員は無料 |
開催趣旨:
このシリーズで追求してきた「薬づくりの新しいR&Dモデル」の特徴は、突き詰めれば、進歩の著しい基礎生物医学の成果を実際の健康や医療サービスに迅速に反映させられる仕組みにある。そのための科学と技術の研究がトランスレーショナルサイエンスTranslational Scienceである。その象徴が、NIHが設立したNCATS(the National Center for Advancing Translational Sciences)と、EUと欧州製薬団体連合会EFPIAが設立したIMI(Innovative Medicine Initiative)の活動である。現在それぞれの組織は、製薬会社、国の研究機関、アカデミア(大学)、NGO(患者とその支援団体など)との連係Partneringによって、治療手段の実現を早める触媒役的な努力を、多くの課題について同時並列的に集中Convergeしている。Translational Sciencesについては、我が国でも関心が高くなっている。しかし我が国の場合は、「個々の薬づくりのシーズを発掘して、それを開発につなげることを国が後押しする」ことが中核で、Translational Sciencesを加速する国の研究機関の整備や研究支援の重要性の議論が不十分のようだ。
Translational Researchを推進するには、これまでのような自社完結型の製薬会社の薬づくりの文化を大幅に見直し、国の研究機関、アカデミア、製薬やその支援企業、患者や一般の生活者が連係して多くの課題に対処するPartneringとConvergenceのやり方を取り入れる必要がある。Translational Researchと対になるのがRegulatory Researchである。基礎研究への後押しに較べてRegulatory Researchへの後押しがまだ不十分なのが日本のTranslational Research政策の特徴のように見える。
このような認識も含めて、薬づくりのTranslational Researchに関して、最も見識を有していると思われる現場の研究者やサービスの専門家たちがTranslational Researchに関して深い対話のできる機会は、残念ながらこれまであまりなかったように思われる。この研究集会では、Translational/Regulatory Sciences/Researchesに関する米国や欧州と日本との相似と相違を明らかにするとともに、我が国でPartneringとConvergenceをめざした活動を如何に実践していくかを、「薬づくりへのICTの活用やESC/iPSCの活用を加速する」ことを例として具体的に明らかにすることを目的としている。
私たちは、このVisionary Seminarシリーズを次年度も継続していきたいと考えているが、この会は、これまでの知見をまとめ、具体的な実践の可能性を討議する重要な会合と考えている。ただこれまでと同じように、討議のための資料はできるだけ事前に提示し、議論は至って気軽な雰囲気で深めたいと考えている。年始での行事でもあり、交流会も含め、幅広い関係者の参加を期待している。
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◆プログラム
13:30-13:40 |
開催挨拶に代えて:「薬づくりへのICT活用を加速するパートナリング実験」
本シリーズの世話人 |
13:40-14:10 |
「iPS細胞や再生医療研究を加速するための情報共有」
中井 謙太(東大医科研) |
14:10-14:40 |
「新しいパートナーシップ-1:in Silico +簡便モデル動物 + ESC/iPSC」
湯田 浩太郎(ICA)、石田 誠一(国衛研)、神沼 二眞(ICA) |
14:40-15:00 |
「新しいパートナーシップ-2:基盤となる分析・科学機器の進歩」 ≫参考資料
岩瀬 壽(バイオディスカバリー(株)、JAIMA) |
(休 憩) |
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15:15-16:00 |
「多能性幹細胞の医学創薬への応用研究の現状と展望、産学連携が果たす役割」
中辻 憲夫(京都大学) |
16:00-17:00 |
エキスパートパネル ≫参考資料
「米国欧州と日本におけるTranslational/Regulatory Researchの相似と相違:日本の強みをどう生かすか?」 モデレーター:多田 幸雄(東京大学創薬オープンイノベーションセンター)、 坂田 恒昭(塩野義製薬、大阪大学) 発言予定者:加藤 益弘(東大)、鈴木 蘭美(エーザイ)、その他交渉中 |
17:00-17:05 |
「閉会挨拶:2015年の活動について」 ≫参考資料 |
◆交流会
*時間:午後17時半ごろ(セミナー終了後)より
*場所:カフェ ラ・ボエム 白金
東京都港区白金台4-19-17(電話:(03)3442-4060)http://www.boheme.jp/shirogane/
*参加費:2,500円(税込・2ドリンク/おつまみ)
≫≫参加申し込みはこちらから