シリーズ 「薬づくりの新しいR&Dモデルを探る」

第11回「薬づくりと健康食品開発を結ぶ」
日 時 2016年1月15日(金)13:30-17:10
会 場 東京大学医科学研究所 1号館1階講堂(東京都港区白金台 4-6-1)
世話人 多田 幸雄(東京工業大学)、根本 直(産業技術総合研究所)、田中 博(東京医科歯科大学)、中井 謙太(東京大学医科学研究所)、神沼 二眞(ICA)
開催者 キャドゥアライアンス CADU Alliance(サイバー絆研究所)
後援/共催 共催:日本バイオインフォマティクス学会、協賛:日本オミックス医療学会、後援:CBI学会、LODチャレンジ実行委員会
参加費 ¥3,000     ※ ICA会員および学生は無料

開催趣旨:
   ゲノム解読の進歩に先導された次世代ヘルスケアにおいては、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法)に定められた薬(医療用医薬品)だけではなく、薬にあらざる介在法(Non Pharmacological Intervention, NPI)が、現在より効果的に活用されるようになると予想される。薬と、薬にあらざる介在法の規制には大きな違いがあるが、科学研究の視点からは、両者に本質的な違いは存在しない。同じことは医薬品と環境汚染物質のような化合物の生体への影響(毒性)に関わる研究についても言える。すなわち、食、薬、毒のいずれについても、その効果(生体作用)に関わる研究は、現在では分子レベルで進められるようになってきている。この研究集会では、そうした食薬毒の研究が(三位)一体となった新しい(ゲノム)健康科学のフロンティアをいくつか紹介する。このような研究は、純粋な薬づくりよりもアカデミアの研究者にも取り組みやすく、生活者にも参加しやすいことが特徴である。この会は、生活者が参加した「次世代ヘルスケアにおける薬づくり」、すなわち「明日の薬づくり」に関心をもっている製薬会社にも興味深い話題を提供できると考えている。幅広い関係者の参加を期待している。
参考資料は、こちらをご参照ください
◆プログラム
13:30-14:50 第1の話題:線虫を用いたフェノタイプスクリーニングとその応用  ≫≫解説と参考資料1
「線虫に聞く、健康長寿の知恵」 ▲参加者限定-追加資料-
  三輪 錠司(中部大学)
「Keap1とNrf2およびp62の複合体構造に基づく医薬品開発の可能性」 ▲参加者限定-追加資料-
  多田 幸雄(東京工業大学)
・座長:神沼 二眞(サイバー絆研究所)
15:00-16:10 第2の話題:腸内細菌の健康と疾患および薬づくりへの関わり  ≫≫解説と参考資料2
「スポーツおよびビジネスの視点から」
  田口 敬(ウンログ株式会社)
「健康な日本人の生活習慣と腸管免疫・腸内細菌データベースの構築:
バイオインフォマティクスの視点から」
  水口 賢司(医薬基盤・健康・栄養研究所)
「創薬への腸内細菌のかかわり」
  石田 誠一(国立医薬品食品衛生研究所)
・座長とコメンテーター:根本 直(産業技術総合研究所)
(休 憩)  
16:20-16:55 第3の話題:サービスの受け手が先導する次世代ヘルスケア  ≫≫解説と参考資料3
「E. Topolの参加型ヘルスケアの提言に学ぶ」
  村松 正明(東京医科歯科大学)
・座長:田中 博(東京医科歯科大学)
16:55-17:10 閉会の挨拶に代えて:これからの計画、神沼二眞(ICA) ▲参加者限定-追加資料-
◆交流会
*時間 17時30分〜(講演会終了後、お店に移動)
*場所 カフェ ラ・ボエム 白金 (東京都港区白金台4-19-17)
電話 (03)3442-4060)
http://www.boheme.jp/shirogane/
*参加費 2,500円(税込・2ドリンク/おつまみ)

<話題提供>「日本でワインをつくる」≫≫交流会資料
  赤ワインは腸内細菌叢を改善することが報告されている。一方で、純粋の日本産ワインをつくる動きも加速している。ICAでは、参加型ヘルスケアの次に「ハニー・ハーブ・ワイン」というコードネームのプロジェクトを考えている。その一端を紹介したい。
◆参加申込みはこちらから ≫≫申込みフォーム

※お問い合わせは、 ICA(サイバー絆研究所)事務局()、または
ホームページ(http://join-ica.org/ica/)の「お問合わせ」よりご連絡ください。
参考資料
第1の話題
・三輪錠司、長谷川浩一、毒即薬 薬即毒、遺伝、65(1): 98-104, 2011.
・ケミカルセンサーとしてのKeap1の 立体構造と機能
   http://www.jbsoc.or.jp/seika/wp-content/uploads/2014/06/85-08-06.pdf
・酸化ストレス応答転写因子Nrf2による代謝制御と細胞増殖
   http://www.jbsoc.or.jp/seika/wp-content/uploads/2014/11/86-02-20.pdf
B. Gao, A. Doan, and B. M. Hybertson, The clinical potential of influencing Nrf2 signaling in degenerative and immunological disorders, Clinical Pharmacology: Advances and Applications 2014:6 19-34.
ES. Epel and G J. Lithgow, Stress Biology and Aging Mechanisms: Toward Understanding the Deep Connection Between Adaptation to Stress and Longevity, J Gerontol A Biol Sci Med Sci 2014 June;69(S1):S10-S16.
・M.P. マトソン、野菜が体によい本当の理由 微量毒素の効用、日経サイエンス 2016年1月号、67-73.
T.K.Blackwell et al. SKN-1/Nrf, stress responses, and aging in Caenorhabditis elegans, Free Radical Biologyand Medicine 88:290-301, 2015.

第2の話題
・ウンログ http://unlog.me/
D. B. Pyne et al. Probiotics supplementation for athletes - Clinical and physiological Effects, European Journal of Sport Science, 2014(on-line http://dx.doi.org/10.1080/17461391.2014.971879)
S. Bermon et al. The Microbiota: an Exercise Immunology Perspective, EXERCISE IMMUNOLOGY REVIEW, FEBRUARY 2015.
Hollie I. Swanson, Drug Metabolism by the Host and Gut Microbiota: A Partnership or Rivalry? Drug Metab Dispos 43:1499-1504, October 2015.

第3の話題
・Eric Topol, The Patient Will See You Now, Basic Books, 2015.
・Eric Topol, The Creative Destruction of Medicine, Basic Books, 2012.
Larry Smarr, Quantifying your body: A how-to guide from a systems biology perspective, Biotechnology, Journal, 7, 980-991, 2012.
・E. Topol, S. R. Steinhubl, A. Torkamani, Digital Medical Tools and Sensors, JAMA, 313(4): 353-354, 2015.

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