開催趣旨：
   ゲノム解読技術と、AIを含むICTの急激な進歩が、医療と関連する分野を大きく変革しようとしている。そこでは、数々の創造的な破壊（Innovation）が必須とされ、その担い手として新しいD2Kサイエンティスト*の活躍が期待されている（*D2Kは、From Data to Knowledge、すなわち「データから知識を生成する」仕事を意味する）。しかし、そのような専門家の育成には時間がかかる。そこでD2Kサイエンティストの養成は、緊急度の高い、トランスレーショナルリサーチがとくに要望されている領域からはじめられるべきだと考え、シリーズの第1回では「がんの精密診療」、第2回では「腸内細菌と健康と疾病」を取り上げた。第3回となる今回は、脳神経系疾患に焦点を合わせ、計測分析技術およびICTの進歩を踏まえた「トランスレーショナルD2Kサイエンティスト」のイメージを探ることを目的として、異なる専門家から多角的な話題を提供していただき、深い討議を展開することをめざしている。