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活動の現状
これまでの活動
  この研究会は、東京医科歯科大学の田中博研究室がJST(日本科学技術振興機構)の支援によるオミックス医療に関わる人材養成プロジェクトにおける活動から発想されました。私たちは、この時の経験から、新しく開けつつある領域の研究を進めるには、新しい人材の養成が急務である認識しました(→ 2006年の資料参照)。

  そこで、2008年には、上記の人材養成の教材の一部として、生物医学研究支援情報計算基盤(Informational and Computational Platform for Biomedical Research)を試作し、続いて、核内受容体と生活習慣病の情報知識基盤Nuclear Receptors & Metabolic Syndrome (NR-MS)を試作しました。残念ながら、これら2つのPortalは、その後更新されていません。しかしながら、その後、同じような試みが、海外では行われるようになっています。

現在の関心領域
  以下は、この研究会が関心をもっている具体的な研究分野、研究課題の例です。

  1. ゲノム配列データGenome sequence dataの解析、例えば遺伝子領域の同定など
  2. Genome-wide Association Study (GWAS)、疾患遺伝子探索
  3. オミックスデータOmics dataの解析
  4. 経路網の同定やデータベースの利用
  5. がん、代謝性疾患(肥満、糖尿病)、高血圧、神経変性症、気分障害、免疫性疾患などの主要疾患の疾患経路網と標的の知識の整理
  6. 医薬品開発に関わる臨床試験やバイオマーカー探索に関係した疾患モデル

次の活動課題
  いわゆるゲノム医療の動きに関しては、Nature誌の2011年2月10日号の次の3つのReview論文が参考になります。

  • E. S. Lander, Initial Impact of the sequencing of the human genome, Nature, Vol. 470, 187-197, 2011.
  • E. R. Mardis, A decade’s perspective on DNA sequencing technology, Nature, Vol. 470, 198-203, 2011.
  • E. D. Green, M. S. Guyer, and National Human Genome Research Institute, Charting

  この会が、次に取り上げるべき課題として注目しているのは、ゲノム医療の基盤の技術である配列解読装置Sequencer、ICTのCloud技術、医薬品開発を革新する臨床試験の経費と効率の大幅な向上、という3つの分野の境界における動きです。
現在、こうした3つの潮流は、Translational Bioinformaticsに向かっているように見えます。そうした動きを感じさせるのが、次のような文献です。

  • J. T. Duley et al., Translational bioinformatics in the cloud: an affordable alternative, Genome Medicine, 2:51 2010, (http://genomemedicine.com/content/2/8/51)
  • J. Butte, N.H. Shah, Computationally translating molecular discoveries into tools for medicine: translational bioinformatics articles now featured in JAMIA, JAMIA, 18(4): 352-353, 2011.(http://jamia.bmj.com/content/18/4/352.full.pdf)
  • M. S. Buchan et al., The role of translational bioinformatics in drug discovery, Drug Discovery Today, 16(9/10: 426-434, 2011.

活動への提言
  この会の関心領域は、ダイナミックに変化、進化しています。上で紹介したことは、そのごく一部しか捉えていません。活動に関する提言を歓迎いたします。(→ 提言)

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